シーリング(コーキングと呼ばれることもあります)は、外壁の継ぎ目やコンクリートと金属物(窓枠、扉枠等)との隙間を埋めて、水の浸入を防ぐものです。
建物内部の劣化や腐食を防止することで、建物の耐久性を高める重要な役割を担っています。
シーリング材はゴムのような素材(シリコンやウレタン等の弾力性の高い樹脂)で作られています。外壁は温度変化や湿気によるコンクリートの膨張・収縮でひび割れが生じやすくなりますが、シーリング材の伸縮性により、外壁のひび割れやクラックの発生を抑えることができます。
また、気密性が向上することで、冷暖房効率が改善され電気代削減につながったり、防音性が上がるというメリットもあります。
ただし、直射日光等によって劣化しシーリング自体にひび割れや痩せ等が生じるとその役割を果たせません。
そのような場合は、古いシーリングを取り除き新しいシーリングを充てんします。
ドアまわりのシーリング打ち替え工事を例に施工手順を見ていきましょう。
劣化している既存のシーリング材を丁寧に剥がします。
汚れやゴミを取り除いて綺麗に清掃し、シーリング材と目地との密着性を高めるためにプライマー(下塗り用の塗料)を塗布します。
コーキングガンを使用して、シーリング材を目地に充填します。均一な厚みと形状を保ちながら、気泡が入らないよう作業を進めます。
充填したシーリング材の表面をヘラで整えます。表面を綺麗に仕上げるとともに、雨水が溜まりにくい形状にすることで効果を持続させます。
それぞれの工程において、適切な材料や工具を使用して熟練した職人の技術が必要となります。
目立たない工事かもしれませんが、外壁コンクリートのつなぎ目、窓サッシや玄関ドア周囲などあらゆる場所で行う重要な工事です。
建物の価値を維持するためにも、定期的なメンテナンスを実施しましょう。